純水器の仕組みから学ぶ|不純物のデメリットと除去方法
「純水器は、水道水から不純物を除去した純水を作る機器である」
と説明をされても
純水器の仕組みや役割がイメージしづらい
という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、純水器は科学的な考え方で仕組みや役割・効果が分かりやすく説明できます。
この記事では、純水器の仕組みについてできるだけ身近な例を用いながら解説していきます。
- どうして水道水から純水器が作れるのか?
- 純水器にはどのようなメリットがあるのか?
- 水道水にはどのようなデメリットがあるのか?
純水器の仕組みを理解することで、以上のことが「科学的に」分かり、純水の効果を理解していただけると思います。
水道水の不純物を除去する仕組み|イオン交換とは?
純水器の仕組みを理解するには、以下のポイントを理解することから始まります。
- そもそも、水道水には不純物が含まれているの?
- 水道水にはどんなものが含まれているの?
- どうやって純水器は水道水の不純物を除去できるの?
これらを一つひとつていねいに紹介していきます。
無色透明の水道水にも不純物が入っている
最初に結論から書きますが
無色透明の水道水にも不純物が入っています。
水に不純物が含まれている証拠を示す方法はいくつかありますが
その一つが「水道水が電気を通すこと」です。
「濡れた手でコンセントや電化製品を触ったら感電するから危険」
などとよく言いますよね?
→参考:https://www.ksdh.or.jp/information/use.html
しかし本来、水はほとんど電気を流しません。
水道水には電気を通す性質を持った不純物が含まれているので
濡れていると感電しやすくなってしまうのです。
水道水に含まれる不純物はどんなもの?
水道水に含まれている不純物とはどのような物質でしょうか?
具体的に紹介すると、以下のような物質が水道水には含まれています。
◆ミネラル成分
- カルシウム
- マグネシウム
- シリカ
- カリウム
◆塩素系消毒剤
- 塩素系消毒剤(一般的に「カルキ」と呼ばれている)
これらの物質の一つひとつが「陽イオン」あるいは「陰イオン」といった電子を帯びていて、電気を流す性質を持っています。
そして、純水器ではイオン交換樹脂というイオン成分を化学変化させる物質を使って、不純物を取り除きます。
純水器が不純物を除去する仕組み
純水器が水道水から不純物を除去する仕組みを、ごく簡単に解説すると次のようになります。
純水器と水道を市販のホースなどでつないで、水道の蛇口をひねると
水道水が純水器の内部にセットされたイオン交換樹脂をくぐります。
水道水がイオン交換樹脂をくぐり抜ける際に、以下の①~③の科学的な変化が起こります。
- 不純物(陽イオンもしくは陰イオン)は、イオン交換樹脂と接触するとイオン交換樹脂の中に閉じ込められます。
- その際、イオン交換樹脂は陽イオンの代わりに「水素イオン」を、陰イオンの代わりに「水酸化物イオン」を発生します。
- 水素イオン(H)と水酸化物イオン(OH)は、反応して「H2O」になります。
※イオン交換樹脂は不純物を取り込む代わりに「水素イオン」「水酸化物イオン」を発生させるので、イオン交換樹脂の水素イオン・水酸化物イオンがなくなると、不純物を取り込めなくなります。
→純水器のイオン交換樹脂を新しいものと取り換えなければなりません。
※水道水は純水器を通すと不純物が除去されるため、電気をほとんど通さなくなります。
→イオン交換樹脂についている「水質計」(純水が作られているかどうかをチェックする機械)は、水がどれだけ電気を通すかをチェックします(たくさん水を流すということは不純物が多いということなので、イオン交換樹脂交換をしなければならないということです)。
純水は基本的に水道水から作るべし!
上記の説明の通り、カートリッジ浄水器は水道水の不純物を除去して純水を作ります。
このとき、一般的には水道水から純水を作ることが想定されています。
では、井戸水や雨水などから純水を作ることはできるのでしょうか?
仕組みや原理を考えれば可能ですが、注意点があります。
というのも、井戸水や雨水などに含まれている不純物を、イオン交換樹脂で純水にすることはできるのですが
元々含まれている成分や不純物の量・濃度などが、水道水と井戸水・雨水では大きく異なります。
水道水から純水を作る場合よりも、純度が劣っていたり
カートリッジ・イオン交換樹脂などの消耗品の消費スピードが速くなってしまったり
といったデメリットが生じるかもしれません。
カートリッジ純水器を使用する際には、できるだけ水道水から作ること
やむをえず井戸水などしか身近にない場合には、メーカーに問い合わせをするなどして効果を確かめてから購入すること
日々、こまめに水質をチェックすることなどが大事です。
純水器の問い合わせについて
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さらに、コールセンターのフリーダイヤルもあるので
質問事項や不明点は、オペレーターに気軽に問い合わせできることも大きなメリットです。
◆「カートリッジ純水器.com」
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(平日9:00~18:00)
不純物を除去する理由|イオンデポジットの原因となる代表的な物質とは?
「不純物」というとよくないもののように思われるかもしれませんが、水道水に含まれる物質はカルシウムやマグネシウムなど、一定量は健康のために摂取すべきものもあります。
塩素系の消毒剤に関しても、水道水に寄生虫や細菌を繁殖させないために、大切な役割を果たしています。
ここでは、不純物をなぜ取り除くのか理解するために、主な成分の特徴やデメリットを紹介します。
イオンデポジットの原因となる3つの不純物
水道水にはさまざまな「不純物」が含まれていますが
イオンデポジットの原因になってしまうという意味では、次の3つの物質に注意する必要があります。
- カルシウム
- マグネシウム
- 塩素系消毒剤
例えば、水道水で洗車をしたときに吹き残しがあると
車体にこれらの物質が付着したまま、水分が蒸発してしまいます。
その結果、車体に白い水垢が残ってしまうということです。
イオンデポジットは、自動車の外見を非常に悪くしてしまうだけではなく
そのまま放置しておくと、車体のダメージの要因にもなってしまいます。
場合によっては「クレーター」という、車体に浅い陥没が生じてしまうような事態に発展することもあり
その最善の対策は、イオンデポジットを生じさせないことです。
→洗車とイオンデポジットについては
「洗車用として純水器が注目される理由とは?メリットや利用法を完全解説」
にて詳しく解説しているので、洗車用途で純水器を検討されている方はぜひチェックしてください。
イオンデポジットを生じさせないためには純水の使用orていねいな拭き取り
水道水に原因となる物質が含まれている以上、取れる対策としては以下の2つのいずれかです。
- 水道水ではなく純水を使う
- 洗浄や洗車をした際に、ていねいにふき取る
とはいえ、ご自身で洗車をする際には
吹き残しや水垢が残らないようにきれいにふき取るのは難しい
ということは、洗車をしたことのある方なら実感されているのではないでしょうか?
また、洗車のたびにガソリンスタンドや洗車場に行くのも非常に厄介なものです。
純水器を使用すれば、水垢の原因となる物質が除去された水で洗車できるので
水を流すだけでよくとても手軽です。
まとめ
純水器の水道水から不純物を除去する仕組みを紹介しました。
無色透明の水道水の中にも
カルシウムやマグネシウム・塩素系の消毒剤などの不純物が混ざっています。
不純物と言っても、本来は水道水をおいしく安全に飲むために必要なものですが
洗車や精密な科学薬品を作る際などには、邪魔になってしまう成分です。
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